[N]ews
「治るまで我慢」ではなく「今、こどもらしく」——東海地方初のこどもホスピス設立を目指す
Nani Cole(ナニコレ)とは
THINK ABOUT THE FUTURE feat. Startup [N] の番組内で、毎月1組に自社商品のPRから企画やイベントなどを告知してもらう情報コーナーです。

2026月3月7日放送Nani Coleゲスト
佐々木美和さん(NPO法人愛知こどもホスピスプロジェクト 副代表)
「病気だからといって、こどもらしい時間を諦めてほしくない」。
そんな切実な願いを胸に、愛知県で一つの大きなプロジェクトが動き出しています。NPO法人「愛知こどもホスピスプロジェクト」の副代表・佐々木美和さんは、現在、東海地方初となる「コミュニティ型こどもホスピス」の設立を目指し、広く支援を呼びかけています。
■「治療のための場所」ではない、もう一つの居場所
「ホスピス」と聞くと、多くの人は人生の最期を過ごす終末期ケア施設を想像するかもしれません。しかし、こどもホスピスが目指す役割は、それとは大きく異なります。
命にかかわる重い病気や障害を抱える子どもたちは、日常生活の多くを病院での治療や、自宅での厳しい療養に費やします。「治るまでは遊びを控えよう」「体調が万全になるまで我慢しよう」——。そんな風に、こどもとして当然の「楽しみ」を先延ばしにせざるを得ない現状があります。
佐々木さんは語ります。
「こどもホスピスは、病気や障害のある子と家族が、安心してのびのびと、こどもらしい時間を過ごすための場所です。治療の場ではなく、生きる喜びを感じるための場所なのです」
■アメリカで見つけた「命の輝き」と日本の現状
佐々木さんがこの活動に身を投じる原点は、学生時代に遡ります。当時、ボランティアとして2年間滞在したアメリカの「こどもホスピス」で、彼女は衝撃的な光景を目にしました。
そこには、たとえ命の時間が限られていたとしても、家族と共に笑い、遊び、穏やかな日常を享受する子どもたちの姿がありました。そして何より、その施設が地域住民の寄付やボランティアによって温かく支えられているという「社会の仕組み」に感銘を受けたといいます。
ひるがえって、現在の日本。医療現場で働く佐々木さんの目の前には、今この瞬間も「我慢」を強いられている子どもたちがいます。
「日本には、こうしたコミュニティ型のこどもホスピスが、まだ横浜と大阪の2か所にしかありません。重い病気と向き合い、一生懸命に頑張っている子どもたちが、楽しいことや、こどもらしい時間を諦めなくていい社会を、ここ愛知から作っていきたいのです」
■地域が支える「応援の輪」を広げたい
こどもホスピスの設立と運営において鍵となるのは、行政の予算以上に「地域の力」です。この施設は、地域住民からの寄付や、それぞれの得意分野を活かしたボランティア活動によって成り立つ「市民による市民のための場所」を目指しています。
佐々木さんは、今まさに病気や障害と向き合っている家族に向けて、こうメッセージを送ります。
「あなたたちを応援している人、団体があることを知ってほしい。まずは私たちのイベントに参加して、少しでも笑顔になれる時間を共有できれば嬉しいです」
同時に、地域住民に対しても、「自分にできること」での参画を呼びかけています。
「特別なスキルがなくても、活動を知ってもらうこと、そして自分ができる範囲で応援の輪に加わっていただくことが、子どもたちの未来を支える大きな力になります」
■「死」を待つ場所ではなく、「生」を彩る場所へ
「ホスピス=死を待つ場所」という誤解を解き、病気と共に生きる子どもたちのQOL(生活の質)を向上させる。愛知こどもホスピスプロジェクトが目指すのは、単なる建物の建設ではなく、社会全体で子どもたちの「育ち」を見守る温かな文化の醸成です。
東海地方に初めて誕生しようとしているこの拠点が、多くの子どもたちに「今、この瞬間を楽しんでいいんだよ」というメッセージを届ける日を、多くの人が待ち望んでいます。
★詳しくはこちら
★インタビュー動画はこちら