[N]ews
Nani Cole新技術でゲノム編集の未来を拓く名古屋大学発スタートアップ
Nani Cole(ナニコレ)とは
Startup [N]の番組内で、毎週1組に自社の商品・サービスの紹介から、企画やイベントなどの告知をしてもらう情報コーナーです。
番組では毎月1回「NAGOYA STARTUP NOW」と題して、名古屋市がいまイチオシの優れたスタートアップ企業にご出演いただき、その魅力をPRしていただきます。
2021年9月4日放送Nani Coleゲスト
丹羽優喜さん(グランドグリーン株式会社 代表取締役)
9月4日放送の情報コーナー「ナニコレ/NAGOYA STARTUP NOW」には、名古屋大学発スタートアップのグランドグリーン株式会社・丹羽優喜さんが登場。番組では、さまざまな作物にゲノム編集ツールを届けるゲノム編集デリバリー技術を紹介しました。
ゲノム編集とは、作物の性質をピンポイントで改良することができる技術で、米国ではオリーブオイルのような油の組成を持つ健康ダイズ油が生産されていたり、日本でもGABAの含有量が圧倒的に高いトマト苗が流通したりしています。
ゲノム編集技術は人類が何千年もの時間をかけて作物を改良してきたプロセスと同じ変化を、狙い打ちをして引き起こすという手法で、品種改良のプロセスを各段にスピードアップしました。結果として作られた品種は、従来の品種改良で作られる品種と同等とされています。
しかし、ゲノム編集が実施できる作物や品種というのはごく限定的で、同じトマトであっても、ある特定の品種はゲノム編集ができるが別の品種はゲノム編集ができないといった状況でした。そこで、丹羽さんのグランドグリーンでは、あらゆる作物や品種にこのゲノム編集技術が適応できるよう品種の壁を取り払うといった新しい技術を開発しました。それがデリバリー技術です。
※デリバリー技術についてはリリースをご参照ください。
健康ダイズ油やGABAトマトといった健康成分を増強するというのは、ゲノム編集が非常に得意とするところです。しかも、その品種がもともと持っていた、育てやすくて美味しいといった特徴はそのままに、より健康にいい品種を作ることができるのが魅力だといえます。グランドグリーンは、ゲノム編集デリバリー技術とともに、このような健康成分に注目した品種の開発も進めています。
ところで、農業というとエコなイメージを持つ方も多いと思いますが、実際は化石燃料から作られた肥料や農薬が大量に投入されていたり、農地を切り開くために森林の破壊も行われているように、非常に環境負荷の高い産業だともいえます。番組で丹羽さんは、「私たちはゲノム編集技術を使って、作物の収量を増やすことで環境負荷を低減し、持続可能な農業と人類社会に貢献していきたいと考えています。新たな作物の開発を通して、農業と食の分野から、世界に新たな価値を生み出していきたい」と伝え、本事業への理解と応援を求めました。
詳しく知りたい方は下記ウェブサイトをご確認ください。また、番組メイキング動画もぜひご覧ください。
●グランドグリーン株式会社 gragreen.com